発芽玄米は、水に浸しておくと、約1ミリメートル程度の芽が生えてくるほど生命力豊かな米である。 これには、鎮痛作用をもたらす抑制性神経伝達物質を含んだギャバアーアミノ酪酸)の量が、玄米の4倍近くもある。
このようなすばらしい効果のある玄米に対して、批判的な説も存在する。 それは、農薬残留に関しての水銀問題である。
M氏は、玄米に付いている農薬について以下のように述べている。 「玄米の農薬は、全く心配ない。
玄米の旺芽や糠の成分中には、農薬その他の公害物質を、磁石のような働きで吸着して体の外へ引きずり出してくれるキレート物質が含まれているからだ。 だから、食品分析の段階では、水銀の量などは、白米より玄米のほうが多めになっているけれども、白米が体内に進入した有害物質の害作用を増幅するのに対して、玄米は、有害物質を積極的に排池するし、腸内もきれいにする。
結局、体内に残る水銀その他の公害物質の絶対量は、玄米のほうが断然少ないのである。 」キレート物質の代表格としてフィチン酸が挙げられる。
また、メタロチオネインといった重金属を体外に排池する物質も体内に存在しているので、それほど玄米の農薬について神経質になることは無いとM氏は指摘する。 さらに、葉緑素、酵素、旺芽の重要性を説いている。

酵素、旺芽の重要性は玄米の栄養価値より十分おわかりになって頂けたと思う。 ちなみに酵素は、発酵食品に多く含まれ、腸内環境に良い影響をもたらしてくれる。
発酵食品の代表格は、我が国ではタクアンといった漬物や味噌、醤油、納豆などが挙げられる。 長い時間かけて熟成させたものほど、発酵して酵素の働きを十分に発揮してくれる。
その他、野草を発酵させた野草酵素なるものもある。 また、韓国ではキムチといった伝統食品が、最高の発酵食品となる。
では次に、葉緑素の重要性について述べる。 M氏は、学位論文「ストレス時の血液凝固促進機序」において、発癌及び消癌のカラクリを見事に解明したことにより、その研究過程で葉緑素の抗癌作用、消癌作用を発見したのである。
M氏は、草食動物が腸の壁一枚隔てて緑から赤の世界へと変わっていく真実を見つめて、葉緑素と血球との関係について調べあげた。 その結果、葉緑素のクロロフィルと血色素のヘムとの化学構造は、同じポルフィリン骨格を有し、その中心元素が葉緑素はマグネシウムであるのに対し、血球は鉄であるといった違いしかないことに着目した。
つまり、葉緑素とは緑の血と解釈することができよう。 我々は、食物を摂取して便を排池するわけだが、その便の色は、大体は茶褐色である。
これは、胆汁色素や様々な酵素により生じるといった内容が医学書を紐解けばどこにでも書いてある。 しかし、体の中を縦横無尽に流れている血液の赤がいったいどこから生じているかといった具体的説明のある医学書は見受けられない。

また、小魚類や貝類には、緑色の体液がある。 これも、緑色の血液と解すことができ、その緑の原因が銅イオンであったりすることもある。
このように、葉緑素と血色素の化学構造がほぼ同じことからも、葉緑素と血液との関連性を伺うことができる。 葉緑素には、造血作用や血液の浄化作用、消炎作用、そして消ガン作用までもがある。
葉緑素の詳細については、M氏の著書『葉緑素と生命』を参照されたい。 葉緑素がいかに生命と深く関わっているかを知ることができる。
自然食と自然医食のちがい最後に、自然医食の大前提を説明したい。 栄養学的な面をさておき、自然医学理論に則った自然医食というものは、自然の摂理に適っていなければならない。
つまり、その土地のものを食べるといったことである。 「身土不二」に関しては前述したが、これに「食」といった生命には不可欠な要素を入れた「身食土不三」の重要性を、M氏は提唱していることを付け加えておきたい。
ここまで説明すれば、自然食と自然医食の違いをご理解頂けたと思う。 Oクリニックで40年ちかくも提唱し続けている食事療法は、単なる自然食療法ではなく、医学的根拠に基づいた自然医食療法ということになる。
「美味しいものが何も食べられず、つまらない」とお思いになっている方は、一度やってみるとよい。 そうお思いになるのは、この自然医食の世界を知らないだけである。
一度知ると、どんどん知りたくなり、それを実践するにつれて体調もすこぶる良くなり、つまらないどころか、楽しくなってくる。 何で、この楽しい世界を知らなかったのだと、今までやっていたことを反省するにちがいない。
いくらでも工夫はできる。 たとえば、肉のかわりに、生理機能の維持に必要不可欠な不飽和脂肪酸を多く含んだ魚にし、甘いものが摂りたければ、ミネラル分が豊富な黒砂糖や樹液より採れるメープルシロップにすれば良い。
ただ、いくら良いものといっても「過ぎたるは及ばざるがごとし」で、ほどほどに摂取して頂きたい。 目安は、「もう少し食べたい」と思うくらの量である。
1日3食をしっかりとか、スタミナつけるためにたくさん食べなさいといった既成概念に全くこだわる必要はない。 身体の声を聞くのが一番正確である。

人間、千差万別であり、栄養摂取量はまちまちである。 もちろん、ある一定の必要摂取量は存在するが、匙加減は自分の体が一番よく知っているわけで、それに聞くしか正解は出てこない。
ただし、摂食中枢や満腹中枢といった脳神経系の破壊などが起きていたら、指導者がコントロールしてあげなければならない。 このような摂食障害といった食中枢の破壊も、皮肉なことに食生活の乱れからも生じてしまう。
食で汚れた体は食で浄化可能である。 このごく自然の摂理を理解して頂いただけで、体内にいる名医が大活躍してくれる。
薬物医療に頼ると、それと常に付き合うような体になってしまい、体内にいる名医は死んでしまうことになる。 繁華街を歩いていると、ファーストフード店やコンビニ前でインスタント食品を食べている若者を見かける。
日常食べているものが最悪であれば、腸はかなりのダメージを受け、弱い悪化した細胞だけが造られる。 そんな状態で造られた皮層細胞にいくら化粧しても化粧のりが悪くなってしまう。

化粧品ですら、天然成分より構成されているものではなく、化学薬品で合成されたものが多いわけだから、ダメージに拍車をかけることになる。 見せ掛けだけの装い美人より、消化管からきれいな内臓美人の方が身体には良いに決まっている。
腸がきれいな人は皮層もきれいである。 装いだけの超美人だけでなく、内側からきれいな腸美人になってもらいたい。
「食」という基本的な処方菱を守らないで、毒物である薬ばかりに頼るのはあまりにも軽薄すぎる。 一度、病を起こしたら、自分で治す心がけをして欲しい。
まずは食からである。 ぜひ、体調不良者、健常者共々、自然医食を試して頂きたいものである。
食事療法の認識を正しく持とうよく、巷に流れている食事療法の誤認識とも思えるような発言を列挙してみる。

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